刃幅が少し細く、細かい作業に適しており、刺身などをさばくのにも重宝な万能包丁です。
黒柄を使用し、ステンレスとステンレスの間にハガネが最後まで入っています。柄が外れる事がないため、一生ものとしてご使用いただけます。
刃長約15.1cm 刃幅約3.8cm 重量約110g
目に見えないざらつきを微妙に残しながら「魂」=「気」=「集中力」を入れて研ぎ澄ましていきます。
この一見、矛盾している中に見える技(個性)が桑原鍛冶工房の包丁の特徴です。
【蚊焼き包丁とは】
はじめに...
長崎県は、温暖な気候によって育まれた天然素材に恵まれ、地理的に大陸に近いことから古来より交流が盛んに行われてきました。
しかも鎖国の時代、海外へ開 かれた唯一の窓口として重要な役割を担ってきました。これらの諸条件は、まさに伝統的工芸品が生まれ育つ環境にふさわしく、また勤勉で進取の気質に富んだ 県民性がその創造力を発展させてきたといえるでしょう。
~~明日へ守り伝えたい ふるさとの伝統工芸~~
私たちの祖先は長い歴史の中で、日常生活のための数々の用具を生み出し、それぞれの「用と美」の世界を創造し続けてきました。それらの中には、時代の波に もまれ、やむなく泡となって消え去ったものもあります。しかし一方で地道に生命の火を灯し続けるもの、たくましく発展の道を歩み続けるものがあります。時 代は変わっても、変わらない伝統の技と心意気。
私たちは、それをふるさとの尊い文化として、かけがえのない財産として、明日の時代へと守りつたえていきたい。
【蚊焼鍛冶の歴史】
蚊焼鍛冶は江戸時代に始まりました。
当時の刃匠、吉田左馬之助直種の弟子が、刃物の焼入に適した蚊焼の水と焼刃土(刃物の焼入にかかせない土)を利用して、良質の刃物を作り上げました。
以来、長崎開港とともに南蛮刃に技法を取り入れ、「切れ味」に「粘り」を加えた、他に類を見ない良質の刃物を作り出し、現在に至っています。
隣の深掘藩に刃を献上していたと伝えられています。
【贈り物としての刃物】
昔から三種の神器にちなみ、刃物を贈ることは魔除けとして喜ばれています。楠木正成を始め、大名は将軍への刀の献上を行ったり、子供に自分の魂として刀を与えたりしました。
今でもご結婚祝い等、未来を切り開くという意味でご贈答に喜ばれています。
【職人の技が光る 製作工程】
1.割り込み
工場内は摂氏約60度もあります。炉の中に、包丁の元となる鉄の延べ棒を入れ、温度が上がるまで待ちます。真っ赤になった延べ棒の温度は摂氏1,000~1,200度その延べ棒に切り口を入れ、包丁の要である鋼を差し込みます。この工程を割り込みといいます。割り込んだ部分に、鋼と鉄が密着するよう、いわゆる接着剤の役割をするてつろをまぶします。
2.沸かし
うまく密着したところで、たたきのばします。ここまでの工程を沸かしの工程といいます。包丁を作るか、包丁以外のもの(例えば鎌等)を作るかは、こののばし方によって決定されます。
そして延べ棒から切り離し、再び炉の中へ入れます。
3.柄尻
柄尻の工程では、包丁の柄をつける部分を作成します。
4.鍛造(たんぞう)
おおよその形を決める荒作りになってくると、次第に包丁の原型が伺えてきます。
5.形作り
サイズの参考になるサンプルを粗造りに当て、カッターでせんぺんを切る形作り。包丁の背中に当たる部分ができあがって行きます。
6.研磨
角をなめらかにするため、おおよその研磨をします。
蚊焼包丁の証である、蚊焼という文字と制作工場のマークを刻印します。
<蚊焼の土>
さて、蚊焼包丁の評判の一つである粘りは、焼き入れと焼き戻しの工程によって生み出されていきます。
焼き入れは800度という高温で溶かした鉛の中に鉄を入れるため、鉄に鉛が付着して後まで残ってしまいます。そこで、このような水で溶かした泥を塗って一 度乾燥させたものを鉛の中に入れることで、鉛の付着を防ぐことができるのです。この泥こそが、焼き入れに必要な土。蚊焼の土なのです。
7.焼き入れ
急激な温度変化で包丁が歪んだり痛まないようにするため、はじめは600度の鉛の中に入れて温めます。徐々にに暖まってきたところで、800度の鉛の中に移し替え、本格的な焼き入れを行います。23分たってから水につけ、焼き入れの工程を終えます。
8.焼き戻し
焼き入れが終わると一度さましてから焼き戻しに移ります。焼き戻しは、100度に温めた油の中に入れ、そのまま170度まで温度を上昇させていきます。この温度に達してから約30分間放置した後に、ひとまず油をすすぎ、その後木くずで本格的に油を取り除きます。
9.ひずみとり
しばらくねかせたあと、ひずみとりを行います。ひずみぐあいが見やすいように天草研ぎ石の白い粉をつけ、手作業で修正していきます。
10.荒研ぎ
酸化によってさびないよう、研硝液につけながら、荒研ぎをしていきます。荒研ぎでは刃先の曲線がきれいにでるよう、職人の感を頼りに入念な作業が行われます。
11.仕上げ
最後の工程である仕上げです。
この工程で最も重要なのは包丁に命を吹き込むという、蚊焼包丁のもう一つの評判である切れ味がここで文字通り研ぎ澄まされていきます。砥石研ぎに全神経を集中させ同時に鋼に艶を持たせる。切れるか切れないか、よい包丁かどうかは、この作業一つで決まる。いわゆる職人の腕の見せ所なのです。また、このときに使われる蚊焼の水も優れた包丁を作るための一役を 担っています。
12.柄付け
柄をはめこみ、時間をかけて細かい作業をくり返したり、自分で作ったやすりで削り取ったりして丁寧に仕上げます。そして十分に納得し、商品として認められたものだけが選ばれます。このようにして桑原鍛冶工房の庖丁が作られていくのです。
<包丁の特徴>
鉄を割り、ハガネを入れたたき伸ばします。
焼入れに適した良質の水と土を生かし、「切れ味」と「粘り」と「弾力性」をもった他に類をみない製品です。地下水(井戸)があるので、水道水は一切使わ ず、一定の温度に保たれた良質の地下水を「焼入れ」・「仕上げ」に利用しています。そのため、「切れ味」、「粘り」、「弾力性」が出て、長持ちします。庖 丁のざらつきを出し、それを取る時に刃を研いだ時点でつぶした後、新しい研ぎ目を立てていきます。そして、目に見えないざらつきを微妙に残しながら 「魂」=「気」=「集中力」を入れて研ぎ澄ましていきます。この一見、矛盾しているかに見える技(個性)が桑原鍛冶工房の庖丁の特徴です。
お客様からも半年から1.2年くらいは一度も研がなくても切れ味が長持ちしたと大変喜ばれています。出来上がった包丁を曲げると、元に戻ろうとする弾力性 があります。これも良い包丁の特徴です。さらに、包丁の付け根に丸みをもたせ指をかけた時に使いやすい用に時間をかけて加工しています。また、柄を、尻上 がりにすることにより、手になじみ、手首が疲れないように工夫して仕上げています。
【お取り扱い方法】
<おていれ>
お客様より、一度も研がずに半年から2年、切れ味が長持ちしたというお声を沢山頂きます。
しかし、普段からまめに砥石で研ぐようにすると、より一層切れ味が持続します。
<冷凍物は>
冷凍物の食材を無理に切らないようにしてください。
無理に力を入れて使用すると刃が傷んでしまうことがありますので、ご注意ください。
<ご利用後は>
ご利用後は、空気に触れないように、市販の少年・少女コミックなどに刃を挟んでおくと、錆もこず、長くご愛用いただけます。
<まな板は>
ご利用の際は、プラスチックのまな板をご利用になるよりも、木製のまな板をご利用頂くと刃が長持ちいたします。
<目的に応じて>
肉、魚、など、目的に応じて数本の包丁を使い分けることも必要です。
気に入ったタイプの包丁を数本ご購入されるお客様も多くおられます。
1.万能包丁(小)
22,000円(税込)
内容量 | 1個 |
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商品総重量 | 1g |
保存方法 | 常温 |
配送方法 | 常温 |
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